結論から述べると、つみたてNISAでは「分配金受取」を選んで運用を始めるべきです。ただ、実際にはほとんどの投資信託は分配金を出しませんので、再投資を選んでも、受取を選んでも運用結果は変わりません。
分配金に関する解説はこちらの記事も見てくださいね!
では、詳しく解説します。
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受取を選ぶ理由は「勝手に再投資されると満額利用が難しくなる」から
分配金の受取を推奨する理由は、勝手に再投資が行われると、つみたてNISAの非課税枠の満額利用が難しくなるからです。もちろん、満額で利用するつもりが無ければ、再投資を選んでおいてもかまいません。
少し計算をしてみましょう。以下の画像は筆者がSBI証券のつみたてNISAで購入している投資信託の運用残高です。現在の保有口数は「230,666口」あります。
出典:筆者SBI証券口座
ここで1万口あたり100円の分配金が出たとします。この時、「230,666口」保有していたら、受けとれる分配金はいくらでしょうか?
答えは2,306円(= 230,666 / 10,000 * 100)です。
さて、この2,306円が自動で再投資された場合、つみたてNISAの非課税枠は残り397,693円になります。もし、あなたが利用する証券会社が最低取引額が1,000円の場合、この分配金で生じた307円の非課税枠は使えなくなります。
一般的に、非課税枠を超える積み立ては積立エラーになって実行されません。「課税枠シフト注文」のような便利機能があるのはネット証券(SBI証券)のみです。
これが分配金は受取とすべき理由です。
分配金を再投資しないと複利にならないのでは?
ネットを検索すると、「分配金を再投資すると複利運用になるから再投資すべき」といった言説を見かけます。しかし、気にしなくて大丈夫。
一度受け取ったお金を、手元の現金と混ぜて再び投資すればよいからです。
ただ、冒頭でも述べたように、つみたてNISA対象の投資信託から分配金が出てくることはまずありませんので、このあたりで深く悩むことはありません。
「分配金は受け取って、手元の現金と一緒に再び投資」と覚えておけばよいと思います。
ちなみに受け取った分配金は非課税になるのは、以下の記事でも述べた通りです。
ETFの場合は、分配金の受取方式を選ぶ必要がありますので、その点ご注意ください。
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まとめ
- つみたてNISAでの分配金の設定は「受取」を選ぼう。再投資を選んでいる場合には、勝手に再投資されると非課税枠を使い切れなくなる可能性
- つみたてNISA対象投信の多くは分配金を出さないので、実際のところはあまり気にしなくてよい
- もしもETFを購入したい場合には、配当金受取方式の設定を忘れずに
分配金についての詳しい話は以下の記事もご覧ください。
ETFに関心がある場合にはこちら。
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