つみたてNISAで積み立てた投資信託の売却時に手数料がかかるかどうか不安ですか?結論から述べると、「信託財産留保額(しんたくざいさんりゅうほがく)」が設定された投資信託を除くと、手数料がかかることはありません。
当然、つみたてNISAなので税金もかかりませんよ!
以下では、投資信託を売却した際に受け取れるお金のことについて紹介していきます!
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手数料は「原則」かかりません
売却時になんらかのお金を払う可能性は低い
つみたてNISAで買った投資信託は、売却時になんらかのコストを支払う可能性は低いです。
通常、投資信託の売却時には以下の3つのコストを支払う可能性があります。
★つみたてNISAを利用しなかった場合に、投資信託の売却時に支払う可能性があるもの
- 信託財産留保額
- 税金(源泉徴収ありの場合。源泉徴収なしの場合は後日確定申告)
- (解約手数料※)
※名目としては存在するが、今は解約手数料は支払わないのが一般的
しかし、つみたてNISAの場合は以下のようになります。
★つみたてNISAで買った投資信託の売却時
- 信託財産留保額 → 投資信託次第
- 解約手数料 → 無料
- 税金(源泉徴収ありの場合※) → つみたてNISAなので非課税。支払い不要
※源泉徴収なしであっても、そもそも非課税なので支払いません。
源泉徴収については以下の記事をご覧になってください。
つみたてNISAは「非課税」がメリットの制度。そのため、投資信託の解約時に住民税や所得税を支払うことはないのです。
なお、かつては解約手数料を設定する金融機関もありました。が、現在はつみたてNISAかどうかは問わず、解約手数料無料で解約できるようになっています(少なくとも、筆者は未だ解約手数料を設定する金融機関を知りません)。
唯一支払うかもしれないコスト:信託財産留保額
あなたが買った投資信託には、信託財産留保額(しんたくざいさんりゅうほがく)が設定されているかもしれません(ただ、つみたてNISA対象の投信は設定しないものが多いですね)。
信託財産留保額とは、投資信託を解約する際に投資家が支払う費用のことです。ただし、別途投資家が支払うのではなく、「基準価額に対して何%」といった形で解約代金から差し引かれます。
投資信託の種類によって差し引かれる金額は異なり、一般的には0.3%程度ですが、差し引かれない投資信託も多くあります。
もし、信託財産留保額が設定されていれば、売却時に信託財産留保額に相当するお金が控除されるため、つみたてNISAであってもコストを支払うかもしれません。
信託財産留保額は投資信託の財産(および投資家)を守るための仕組みで、厳密には、手数料とは異なります。ただ、「投資家の手元に戻ってくるお金が少なくなる」という意味では、手数料との一般認識が強いように感じます。
税金も手数料も払ってないのに、売却前の金額と実際に戻ってきた金額が違うのはなぜ?
「解約手数料も税金も信託財産留保額も0円なのに、解約時と戻ってきたお金が違うのはなぜ?」と気づいたあなたはすばらしい!笑
実は投資信託は「ブラインド方式」と呼ばれる方法で売買されるため、売却前には、売却後に受け取る価格がいくらになるかはわからないのです。そのため、一般に売却前に確認できる「受け取り金額」は見込み額であって、実際の受け取り金額は1日か2日経ってみないとわからないのです。
ブラインド方式とは?
適用される基準価額がわからない状況で、ファンドのご購入やご換金をお申し込みになる方法をいいます。
投資信託協会のルールにより、ファンドの購入(当初設定の募集時を除きます。)や換金の際、申込当日の受付扱いとなる締切時間は、申込受付日の午後3時となっています(※)。
一方、ファンドの基準価額は申込受付日と同じ日付以降の市場における終値等に基づいて算出されるため、申込当日の受付扱いとなる締切時間においては、基準価額まだ算出されていません。
この制度は、受益者の平等を確保するために設けられているものです。
というわけで、実際に「いくらで売却されたのか」は証券会社等が発行する「取引報告書」などをチェックして、初めて確認できるわけです。
なお、実際の売却金額は売却を申し込んだ翌日(約定日)の投資信託の基準価額で決まります。「金融機関がピンはねした」とか、そういったイカサマはありませんので、ご安心ください。
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まとめ
- つみたてNISAでは、解約時に手数料を支払わない。税金の支払いも不要(非課税メリット)
- 投資信託によっては「信託財産留保額」を支払うかもしれない。ただ、つみたてNISA対象のもので信託財産留保額を設定するものは少ない
- 投資信託はブラインド方式で取引するため、売却前の概算受取額と実際の受取額は異なる
なお、投資信託を売却するタイミングはもちろん20年後ですよね?1年や2年で売ってしまうと、利益を最大化できないばかりか、元本割れで終わる可能性もあるので、短くてもせめて10年は超えて運用して欲しいなと思います。
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