話題のつみたてNISAを始めたけども、お金が増えるどころか赤字ばかり。もう今にも心が折れそうだよ・・・と感じていますか?
筆者のつみたてNISAもなかなかお金が増えず、それどころか数ヶ月の含み損とかも経験していて、やきもきしている感もあります(笑)。ですが、つみたてNISAをやめるどころか、これからも引き続き積み立てを行ないます。
運用を継続できる理由、そのモチベーションをシェアします。
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赤字でも続けるべきです
つみたてNISAは20年後を見据えた制度。今結果が出ていなくてもよい
つみたてNISAは赤字(評価額が元本割れ状態)でも継続すべきです。
思い出してください。つみたてNISAは今年積み立てたものを今後20年に渡って運用できる制度です。2019年の税制では2056年まで利用できる制度なのですから、今年赤字であっても将来取り戻せる可能性が高いのです。
今結果が出ていないからと、焦ることはありません。
筆者だって赤字の期間があった
出典:青森つみたてNISA勉強会(2019年9月7日) by 東北投信 | slideshare
これは筆者が青森つみたてNISA勉強会の時に紹介した損益推移のグラフで、薄い小豆色をかぶせてある期間が元本割れが続いた期間を示します。ご覧の通り、2018年10月から2019年3月ごろまでの数ヶ月は赤字が続きました。
以下の記事でも紹介しましたが、今年(2019年)は相場状況が難しく、正直簡単には儲からない状況が続いています。「上手く行ってないのは自分だけではない」と考えると、少しは楽になるかもしれませんね。
それでも将来は上手くいくだろうと言える根拠
理論上は運用期間が長くなるほど元本割れ率は下がる
出典:【モンテカルロ】資産クラス別(S&P500、TOPIX、先進国株式、新興国株式)の予想元本割れ率の推移を求めてみた | 東北投信
これは筆者が行なった乱数シミュレーションでの計算結果ですが、基本的に株価が変動しつつも最終的に上昇するならば、将来の元本割れ確率は下がります。
繰り返しますが、経済が成長し、その分だけ株価が上がることを前提に考えるならば、長期投資は確実性の高い有利な投資になります。逆に一番最悪なのが1年か2年で運用をやめてしまうことで、これはほとんど博打に近い結果になってしまいます。
市場が成長し続ける限り、株価は上がるだろう
企業が成長し、配当金を出し続け、配当金を年々増配する限り、株価は上がる可能性が高くなります(ただし、つみたてNISAでは直接配当をもらうわけではない点に注意)。
以下はMSCIの資料から引用したもので、株式の保有期間が長くなるほど、割安/割高といった要因(VAL ADJ)の影響が少なくなり、配当成長率(DIV GRW)と配当利回り(DIV YLD)の貢献度合いが高まることが示されています。
出典:GLOBAL MARKETS & RETURN DRIVERS | FEBRUARY 2016(MSCI)
株価は何で作られるのか。
実証的にバリュエーションの指標は長期的にほとんど影響がない。長期的には配当成長率と配当、この2つで9割以上説明できる。
PERだのマルチプルだのフリーキャッシュフローなんたらだのは意味がない。意味がないことをやって高収入を得るのが金融屋で、虚業の極地である。 pic.twitter.com/AuNWGcsLp8
— クロノスの商人 (@ChronoMerchant) December 14, 2019
つみたてNISAでは日本やアメリカなどの1000社を超えるような企業に「丸ごと」投資します。つまり、その地域の企業群が成長し、配当金を出し続ける限りは、将来も株価は上がる可能性が高いのです。
相場が悪いときにやめると、イヤな記憶しか残らないよ!
当然ですが、相場が悪く損をしている状態でやめてしまうと、運用に悪いイメージしか残りません。お金は減ってしまうし、自分は失敗した、という自尊心も傷ついてしまうからです。
運用をやめてしまう方の多くは相場が下落したタイミングで止めたくなります。
ちなみに、投資家が積立をやめるタイミングとして多いのは、相場が下落している時です。これは保有商品の評価損が大きくなっていき、不安に思ってやめてしまう投資家心理です。
その一方で、相場上昇時に積立をやめる人も多いのです。これは前述した「今は相場が高いからやめよう」とか「いったん利益確定して、安くなってから再開したほうがいいのでは」という相場観が理由です。
たしかにつみたてNISAはいつでもやめることができます。
ですが、悲観的な相場が未来永劫続くとは限りません。世界が発展し続ける限り、いつかは「雨があがる」はずです。
よくある質問
放置してたら借金にならない?
つみたてNISAは借金になりません。つみたてNISAは借金になるような性質の投資ではないのです。
リーマンショックのような金融危機が来たら怖い
そのための「ドル・コスト平均法」なのです。不安定な相場では毎月積み立てて運用したほうが、将来良い結果になります。
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まとめ
- つみたてNISAで赤字(元本割れ)はおそらく誰でも経験する
- 株価が上昇し続けるかぎりは、長く継続することで有利な運用結果を期待できる
- つみたてNISAはいつでもやめられる。しかし、相場が悪いときにやめてしまうと悪い思い出しか残らない
余談:個人投資家がつみたてNISA以外の運用も併用する理由
ある程度「慣れた」個人投資家はつみたてNISA以外にも様々な投資を併用していることが多々あります。その理由には、もちろん興味関心もあるでしょうが、例えば配当金・分配金を貰うことでつみたてNISAでは損が続いていても、一方では利益を得ていると考えて、運用を継続できる点も挙げられると思います。
筆者を含め、例えば「つみたてNISA(等のインデックス投資) + 高配当株(高配当ETF)投資」を選ばれる方は結構いらっしゃいます。もしあなたに資金の余裕があれば、そのような運用スタイルはいかがでしょうか?という提案でした。
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