筆者は、つみたてNISAでたった1本の投資信託のみに積み立てています。2本以上購入すると、その運用配分やら配分調整やらで手間がかかるからです。加えて、1本だけでも十分に目的を果たせるという事情もあります。
しばしば、運用会社の破綻リスクなどを理由に、複数の投資信託を選んだほうが良いのでは?ときかれることがあります。しかし、投資信託は(証券会社で積み立てている場合)二重の保証が行なわれていますので、過度に心配する必要はありません。
いずれにせよ、「ただなんとなく複数のファンドに積み立てる」のではなく、「どの地域に投資するか」を考えてみてください。そうすれば、必要な保有本数は決まります。
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つみたてNISAでは1本しか買ってません
理由:1つだけでも十分に目的を果たせるから
筆者のつみたてNISAは一本だけ
筆者のつみたてNISAでは、「三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド」しか買っていません。この投資信託は、日本を除く先進国と新興国の株式に投資するもので、日本以外の全世界株式に投資するような商品です。
日本株式を外したのは、株主優待銘柄などを買っていたためです。日本は個別に株を買い、それ以外はDCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドを通じて投資することで、全世界にお金が行き渡るようにと考えたのです。
ただ適当に複数積み立てれば良いわけではない
つみたてNISAで投資信託を何本買うかは、どのようなアセットアロケーションを組むかによって決まります。決して、ただなんとなく何本も買えば良いもの「ではない」のです。
例えば、筆者のように全世界の株式に満遍なく投資するならば、「eMAXIS slim 全世界株式(オール・カントリ)」という商品を買えば、たった1本で目的を果たせます。もし、ここにアメリカ株式にもっとお金を集めたいならば、「eMAXIS slim 米国株式(S&P500)」を加えて2本とするわけです。
繰り返しますが、ただなんとなく数を買うのは間違いです。現在は低コストのバランスファンドもありますから、1つだけでも十分目的を果たせるのです。
「1つだけ」と言ったときによく聞かれる質問
「つみたてNISAは1つだけです」といった時によく聞かれる質問に回答しましょう。
1つの商品だけで本当に大丈夫ですか?
純資産が多く、毎月定常的にお金が集まっている商品は大丈夫です。純資産が減っている、もしくはほとんど資産がないような商品は不安要素(途中で運用をやめてしまう早期償還リスク)があります。
つみたてNISA制度が始まって2年になりますが、順調に資産が集まっている商品はほとんど限定されています。ある程度余裕をみて、100億円以上あるような商品を選んでおけば、早期償還の可能性はまずないと予想します。
1つの会社だけで大丈夫ですか?
「会社を分散させなくて良いか」と聞かれますが、ぶっちゃけそこまで考える必要はありません。どうしても1つの会社の商品だけで不安ならば、2社の商品をそれぞれ選べば良いだけです(この場合は2本以上になりますね)。
運用会社の破綻リスクについて
一般に、この質問は運用会社の破綻を意識していることが多いです。たしかに一社だと心もとないかもしれませんね。
しかし、そもそも投資信託の運用は「分別管理」されているため、運用会社が破綻にともなって資産が失われることはありません。破綻後の扱いは監督官庁が何らかの指導を行なうはずですが、おそらく他の運用会社に運用が委託される可能性が高いと予想します。
もし、何らかの理由で運用資産が失われてしまった場合、証券会社でつみたてNISAを使っている場合に限り、日本投資家保護基金の補償を受けられます。故に、やはり資産を失う可能性は低いのです。
運用会社の財務は公表されています
わざわざそこまでチェックする方はいないかもしれませんが、投資信託の運用会社は半年毎に財務を公表しています。以下はeMAXIS slimシリーズやつみたてんとうシリーズを提供する三菱UFJ国際投信の財務を閲覧できるページへのリンクです。
会計を読む知識があれば、このあたりもチェックしてみると良いと思います。個人投資家には必要な知識の1つですね?(個別株をやるならば特に)。
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まとめ
- つみたてNISAの投資信託は複数選ぶ必要はなく、筆者は2年間ただ1本だけに積み立てている
- 投資信託を選ぶ本数は、どのような運用を志すかによって決まる。ただ適当に複数を買っているわけではない
- 純資産の豊富なファンドを選ぶ。また、経営の安定した会社の商品を選ぶのも1つ
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