結論から述べると、つみたてNISAではREIT(不動産投資信託。リート)のみに投資する投資信託を購入することはできません。しかし、バランスファンドを通じて、資産の一部をREITに投資することはできます。
つみたてNISA対象で、もっとも高い比率でREITに投資できる商品に「日本株式・Jリートバランスファンド」があります。他にも、「eMAXIS slim バランス(8資産均等型)」などもREITの比率が高めです。
iDeCoを利用すればREITのみ投資することもできますので、個人的には「つみたてNISAではREITにこだわらなくても良いのでは?」と思うところです。
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REITに投資するならバランスファンドを使おう
バランスファンドを使おう
つみたてNISAでREITに投資するためには、バランスファンドを利用しなければいけません。
eMAXIS slim バランス(8資産均等型)に代表される8資産均等型の資産配分(出典:つみたて8資産均等バランス目論見書)
例えば8資産均等型などのバランスファンドは、資産の一部を国内REIT(J-REIT)や先進国REIT(グローバルREIT)に投資しています。有名なeMAXIS slim バランス(8資産均等型)の場合には、資産の25%をREITに投資出来ますね(上記画像)。
★8資産均等型のREITの比率
- J-REIT(国内REIT):12.5%
- 先進国REIT:12.5%
これらを利用すれば、アセットアロケーションのREIT比率を高めることはできませんが、ある程度REITに投資することは可能です。
特にREIT比率の高い投資信託は?
「日本株式・Jリートバランスファンド」があります。この商品は資産の半分をJ-REIT(国内REIT)に投資します。
ただ、さすがにニッチすぎますね。2020月1月20日時点で資産が約3億円しかなく、つみたてNISA対象投信としては心もとないです。
一方、海外REITを含めるならeMAXIS slim バランス(8資産均等型)等の8資産均等型を選ぶのが無難だと思います。
REITだけの投資信託には投資できない
つみたてNISAでは、REITのみで運用する投資信託には投資できません。
というのも、REIT関連の指数(例えば東証REIT指数やS&P 先進国REIT指数など)はつみたてNISAの対象インデックスには含まれていないため、REIT関連の投資信託も採用されなかったのです。
採用されなかった詳細な理由はわかりませんが、
- REIT自体の歴史が浅い
- REITに関する長期投資の有名な研究例がない
- 市場が小さい
などが挙げられると思います。
REITはポートフォリオに必要か?
東北投信のほうで紹介しましたが、実は「REITも長く投資すれば儲かる」特徴を持っているようです。株式とは少し異なる要因で値動きしますが、基本的には経済が成長するほど値上がりし、物価が上がれば賃料収入の増加も期待できるからです。先進国REIT(中身は米国比率が高い)は、インフレや人口増加の影響も受けて、今後も値上がりし続けると個人的には考えています。
出典:https://www.reit.com/data-research/reit-indexes/annual-index-values-returns(英語)
一方、日本のREITは将来の人口減が注目されるところですが、予想に反して案外維持されるのでは個人的には考えています。
というのも、そもそもREITは大都市やその近郊の物件を取得していることが多いです。地価が下落している地方部の物件は取得されることが少ないですし、これからもその傾向は続くと思います(REITごとの競争は生じるでしょうが)。
もっとも、その将来性が不安ならばJ-REITに投資しなければいいので、そこはあまり悩むところではないと思います。あくまでつみたてNISAの主軸は株式ですから。
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まとめ
- REITに投資したければバランスファンドを利用しよう。「8資産均等型」の投資信託を選んでおけばOK
- REIT比率の高い商品に「日本株式・Jリートバランスファンド」があるが、純資産が少なく選びにくい
- REITはおそらく将来も値上がりし続けるのでは?と個人的には思う
余談:iDeCoならREITのみで運用もできる
つみたてNISAと異なり、iDeCoならばREITのみで運用することも可能です。つみたてNISAとiDeCoを併用するならば、つみたてNISAで株式、iDeCoでREITを買っておくとバランスよく運用できるかもしれませんね。
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