30歳から先進国株式ファンドに投資したときの将来資産をシミュレーションした結果を紹介します。
- 毎月1万円 → 中央値:513万円
- 毎月2万円 → 中央値:1,031万円
- 毎月3万円 → 中央値:1,538万円
つみたてNISAに加えて貯金や他の投資を併用すれば、老後は2000万円以上の資産を作れる可能性が高いです。
30代の運用については、以前以下の記事でシミュレーションを行ないましたが、今回はもう少しつみたてNISAの仕組みに則ったシミュレータを利用して計算を行なってみました。
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前提条件
30歳から先進国株に投資しよう
今回は以下の条件で運用するとします。
- 年齢:30歳(2018年時点)
- 商品:先進国株式(例えば、eMAXIS slim 先進国株式インデックス)
- 積立額(毎月):1万円、2万円、3万円
先進国株式のリスクとリターンは以下の通りに仮定し、1000回の乱数シミュレーション(モンテカルロシミュレーション)にて、将来の資産を求めてみました。
- リターン:5%
- リスク:19%
eMAXIS slim 先進国株式インデックスですが、個人投資家に圧倒的な人気商品の1つで、おそらくこれをつみたてNISAで運用している方も多いはずです。
30歳からつみたてNISAを始めると?
- 積み立て開始(2018年) → 30歳
- 購入期限(2037年) → 49歳
- 運用期限(2056年) → 68歳
2019年10月時点での法制度では、つみたてNISAの購入期限は2037年末です。運用者はこの時49歳になります。
2038年以降は2056年まで、毎年40万円ずつ非課税枠が終了します。仮に非課税運用を終えた投資信託を売却して現金化するならば、50歳から68歳まで毎年年金のようにお金を受け取れます。
もちろん、以下の記事で触れたように、非課税運用を終えたものをさらに継続して運用しても問題ありません。
早速計算してみよう
30歳から毎月1万円を積み立てた場合
例えば、eMAXIS slim 先進国株式インデックスに毎月1万円ずつ積み立てると以下のような結果を得られます。
- 積立額:1万円(総投資額:240万円)
- 中央値:513万円
- 最大値:4,958万円
- 最小値:58万円(※182万円の元本割れ)
- 元本割れ確率:13.7%
ここでは中央値の結果を参照しましょう。その場合には、240万円の投資に対して、513万円(273万円の利益)の評価額を期待できます。
一方、節税額は以下の通りです。
- 最大値:958万円
- 最小値:0万円(元本が割れた場合)
- 中央値:56万円
※税率20.315%(2019年税制)の時
例えば、先ほどの中央値(513万円)の場合、利益(273万円)の20.315% = 55万円がつみたてNISAで節税された金額です。もし、毎月の生活費を25万円と仮定すると、約2ヶ月分に相当しますね。
30歳から毎月2万円を積み立てた場合
では、金額を増やし、2万円の積み立てを仮定します。
- 積立額:2万円(総投資額:480万円)
- 中央値:1,031万円
- 最大値:5,533万円
- 最小値:129万円(※351万円の元本割れ)
- 元本割れ確率:12.9%
ここでは中央値の結果を参照しましょう。その場合には、480万円の投資に対して、1,031万円(551万円の利益)の評価額を期待できます。
一方、節税額は以下の通りです。
- 最大値:1,027万円
- 最小値:0万円(元本が割れた場合)
- 中央値:116万円
※税率20.315%(2019年税制)の時
例えば、先ほどの中央値(1,031万円)の場合、利益(551万円)の20.315% = 112万円がつみたてNISAで節税された金額です。もし、毎月の生活費を25万円と仮定すると、約4.5ヶ月分に相当します。
30歳から毎月3万円を積み立てた場合
さらに金額を増やし、3万円の積み立てを仮定します。
- 積立額:3万円(総投資額:720万円)
- 中央値:1,538万円
- 最大値:19,429万円
- 最小値:155万円(※565万円の元本割れ)
- 元本割れ確率:15.3%
最大値が2億円近くに達していますが、さすがにこれは非現実的な結果だと感じます。予想は低めに見積もったほうが、老後資金を入念に準備できるはずです。
引き続き、ここでは中央値の結果を参照しましょう。その場合には、720万円の投資に対して、1,538万円(818万円の利益)の評価額を期待できます。
一方、節税額は以下の通りです。
- 最大値:3,800万円
- 最小値:0万円(元本が割れた場合)
- 中央値:170万円
※税率20.315%(2019年税制)の時
例えば、先ほどの中央値(1,538万円)の場合、利益(818万円)の20.315% = 166万円がつみたてNISAで節税された金額です。もし、毎月の生活費を25万円と仮定すると、約半年分が節税メリットです。
つみたてNISAだけでは2,000万円には届かない
しかし、貯金等も併用すればクリアできるだろう
この計算結果は、2019年6月ごろに話題になった「老後2000万円問題」の2,000万円には届きませんでした(中央値を見た場合)。
この2,000万円には強い根拠がないものの、1つの目標値としては有効だと思います。
言い換えると、つみたてNISA + αの運用が必要で、毎月5万円ぐらいを残していけると良さそうです。例えば、
- つみたてNISAに毎月3万円
- 貯金に毎月2万円
といった運用を行なった場合、つみたてNISAで約1,500万円(中央値ベース)、貯金で480万円(2018年から2037年まで継続した場合)となり、引退までの残りの時間(65歳引退の場合、2037年~2053年)でさらに資産を作れます。
退職金などある会社ならさらに将来は安泰でしょうね。
30歳から始めると時間がたっぷりある
30歳時点から運用を始めると、引退までの時間が豊富にあるため、毎月の積立額が少なくとも、将来まとまった資産になります。この手の長期投資は早めに始めておくべきですね。
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まとめ
30歳から先進国株式ファンドに投資したときの将来資産をシミュレーションした結果、以下のような結果を得られました。
- 毎月1万円 → 中央値:513万円
- 毎月2万円 → 中央値:1,031万円
- 毎月3万円 → 中央値:1,538万円
つみたてNISAに加えて貯金や他の投資を併用すれば、老後は2000万円以上の資産を作れる可能性が高いです。なるべく早く運用を始めることで、年齢的な有利さも生かせるのが30代の魅力です。
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