例えば、将来、特に老後のお金のことを心配したときに、あなたならどのような対策をとりますか?
- 副業?
- 投資?
- 転職?
- 節約?
いろいろ案はあるでしょうが、ここでは40代から始める投資に適している「つみたてNISA」を利用して、老後資金をどの程度用意できそうか、を試算にて紹介します。
数ある投資の中でつみたてNISAが適している理由は、
- 毎月少額で積み立てできる
- 長期間運用できる
- 同年代の利用者が多い
など、いろいろ条件が揃っているんです。
以下では、45歳から65歳までの20年間積み立てを行ったときに、将来の資産はいくらになりそうかを計算にて紹介。つみたてNISAの運用のみで老後に備えるのは難しいので、つみたてNISAと預金を併用したらいくらになるか?も計算にて紹介します。
具体的な商品の話は以下の記事にて紹介します。
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45歳から始めると仮定しよう
65歳引退の場合、最大20年間積み立てできる
ここでの計算は45歳から始めると仮定します。この場合、仮に65歳で引退するとしたら、20年間の時間を老後資金の準備に利用できます。ちょうど、つみたてNISAの20年間と同じ期間ですね。
- つみたてNISAの運用期間「20年」:45歳から65歳(※)
※65歳引退の場合
収入面で辛いときは途中で積立休止→再開してもOK!
つみたてNISAは毎年満額積み立てる必要はないので、収入的に辛いときは途中で積み立てをとめ、後日再開することもできます。以下での計算は20年間利用するものとして試算しますが、「一度始めたら二度とやめられない」とは誤解なさらないようになさってください。
つみたてNISAは、収入的に辛くなったら積み立てをやめてもOKです。
老後資金はいくらになるか。試算してみた
つみたてNISA期間(45歳→65歳)
この20年間での試算は以下の記事より引用します。
利回りについては、ざっくりと以下のような感じです。ただ、投資信託は定期預金と異なりますので、毎年2~6%ずつきっちり増えるのではなく、ある年は+10%、またある年は-5%などと利回りが異なり、20年程度で平均化すると毎年2~6%になる、という考え方をします。つまり、1年運用して大きく儲かる年と、全然儲からない年、そしてマイナスリターンになる年がある、という話です。
- 平均利回り6%を期待できる商品:株式100%で運用する商品
- 平均利回り4%を期待できる商品:バランスファンド
- 平均利回り2%を期待できる商品:特に債券比率の高いバランスファンド
※厳密には商品次第でもっと異なります
毎月1万円積み立てた場合(総積立額は240万円)
- 年利2%:295万円
- 年利4%:365万円
- 年利6%:456万円
毎月2万円積み立てた場合(総積立額は480万円)
- 年利2%:589万円
- 年利4%:730万円
- 年利6%:911万円
毎月3万円積み立てた場合(総積立額は720万円)
- 年利2%:884万円
- 年利4%:1,095万円
- 年利6%:1,367万円
つみたてNISAだけだと足りないかも・・・
上記試算でわかるように、つみたてNISAだけで老後資産を準備しようとすると、現在の統計で示される老後に不足する金額(1,500万円)には届かない可能性が高いです。つみたてNISA以外の運用も行って、総合的に資産を増やすことを考えたほうが良いと思います。
つみたてNISAと他の貯金などを併用する
では、つみたてNISAに加えて、預金・貯金を増やして、65歳までに1,500万円以上の資産を作る方法を考えます。普通はつみたてNISAでの運用に老後の全てを託すことはないでしょうから、こちらのほうが一般的なモデルになるかと思います。
つみたてNISA + 預金(45歳→65歳)
今回は毎月のつみたてNISA積立額とまったく同額を貯金する、という仮定で計算しました。例えば、毎月1万円つみたてNISAに積み立てたら、毎月1万円を貯金するという感じですね。
毎月1万円つみたてNISA + 毎月1万円貯金(総積立額は480万円)
- 年利2%:295万円 + 240万円
- 年利4%:365万円 + 240万円
- 年利6%:456万円 + 240万円
毎月2万円つみたてNISA + 毎月2万円貯金(総積立額は960万円)
- 年利2%:589万円 + 480万円
- 年利4%:730万円 + 480万円
- 年利6%:911万円 + 480万円
毎月3万円つみたてNISA + 毎月3万円貯金(総積立額は1,440万円)
- 年利2%:884万円 + 720万円
- 年利4%:1,095万円+ 720万円
- 年利6%:1,367万円+ 720万円
65歳時点での目標額を1,500万円とするなら、毎月6万円のお金をつみたてNISAと預金にそれぞれ積み立てる必要があります。年平均利回り6%を期待できるハイリスクハイリターンな商品を運用するなら、毎月5万円ぐらいでも目標額を達成できる可能性があります。
40代は30代に比べて運用年数が少なくなるため、どうしても毎月の「入金力」が求められます。毎月まったくお金が残らないのであれば、家計の見直しや副業など、お金を残す努力が求められます。
積み立てるお金が足りない場合には
- 通信費や固定費、または外食などの支出を見直し、生活の「レベル」を下げる
- 必要のない保険商品などは契約を解除する
- 不用品はメルカリなどで売買する
- ブログアフィリエイトなど、副業を始めてみる
- よく分からなければファイナンシャルプランナーに相談してみる
老後資産作りはなるべく早ければ早いほど有利で、年齢を重ねるほど難易度が高くなります。「収入を増やし、かつ支出を減らす」ことを意識して、両面から取り組んでみることをオススメします。
「65歳で引退しない」のも1つの手
65歳引退とのプランは立てず、70歳か75歳ぐらいまで働くプランを考えるのも1つの手です。それならば、投資の運用期間も働いて収入を得られる期間も長くなりますので、莫大な資金を用意せずとも老後問題は解決する可能性があります。
最近は「65歳を越えても働こう」みたいなオピニオン記事が増えていますが、その背景には長寿化や、収入の二極化で資産を蓄えられない層がいることが意識されています。
「つみたてNISA」の仲間を探して情報交換してみよう!
#つみたてNISA の平成30年6月末時点の年代別口座開設数の比率を円グラフにしました。投資家全体の年齢層は60代や70代が圧倒的なんですが、つみたてNISAに限っては30代と40代で約50%を占めていますhttps://t.co/ziCGFOShqY pic.twitter.com/leNvox55Xc
— みらい@たわら最適化バランス太郎 (@instockexnet) 2018年10月12日
30代のケースでも書きましたが、つみたてNISAの利用者は40代が最も多く、続いて30代が続きます。比率でいれば、つみたてNISA利用者の4人に1人が40代です。
周囲の知人でも、ツイッターやインスタグラムなどのSNSでもいいので、あなたとよく似た仲間を見つけてみてください。ネットならば、ハッシュタグ「#つみたてNISA」をつけている人を当たれば、将来のあなたの話相手が見つかるかもしれません。
筆者が見る限り、いわゆる「投資ブロガー」も30~40代が多いように感じます。彼らのブログのコンテンツも、あなたの老後資産作りに役立つかもしれませんよ!
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まとめ
- 40代はつみたてNISAを20年間フル活用できる可能性が高い。が、試算上はつみたてNISAを満額利用しても、それだけで老後資産を賄うのは難しい
- つみたてNISAと平行して同額の預金を積み立てれば、老後資産は築ける。試算上毎月5~6万円程度は残していきたい
- 毎月まったくお金を残せないのであれば、収入を増やし、支出を減らす取り組みを。もしくは65歳以降も働き続ける
この計算から考えると、40代でつみたてNISAを始めるかどうかは、老後に向けた準備ができるかどうかの分岐点かもしれませんね。
まずは毎月1万円程度で良いので、さっそく試してみてはいかがでしょうか。慣れてきたら、積立額を増やせばOKです!
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