「つみたてNISA」を始める上での不安ってどんな悩みでしょうか?もしかしたら、つみたてNISAで失敗したら怖いなとか思っていませんか?
では、あなたのもつ「投資で失敗」のイメージといえば、どんな感じでしょうか?
実際のところ、つみたてNISAで、今あなたが考えたような酷い目にあうことは「絶対に」ありません。そもそも、そのような危険な制度なら、金融庁はこのような制度を作っていませんよ!
この記事では、もっとつみたてNISAの現実的な特徴を、あなたと一緒に見ていきましょう。
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重要:つみたてNISAでは借金も全損もあり得ない
まず、重要な点。
つみたてNISAでは絶対に借金にはなりません。
つみたてNISAで投資する投資信託がもっとも損失を抱えるとしたら、それは投資したお金を100%失うこと。つまり「全損」です。例えば1万円投資したら、その1万円すべてを失うことですね。
詳細は避けますが、つみたてNISAは借金を抱えるタイプの投資ではないので、あなたが自発的に消費者金融にお金を借りない限りは、借金は生じないのです。
加えて、実際のところは「全損」も絶対にありえません。というのも、投資信託の価格(基準価額)とは、投資信託が保有する財産(株式や債券など)の時価から算出されたもので、これがゼロになることはあり得ないからです。投資信託はしばしば1,000を超える企業の株式などを保有していますから、この全ての企業が同時に破産しない限り、時価はゼロにならないのです。
もし1,000を超える企業が同時に破産したら、それはつみたてNISAどころではない状態ですよ!
つまり、投資信託でどんなに大きな損失をしたとしても、その損失額は「投資したお金のx%」です。言い換えると「投資したお金の100 – x%」は必ず残ります。
どのような損失であっても、基本的に投資した金額以上の損失を被らないのが投資の原則だからです。株式投資は有限責任であって、株式会社がどんな損失を抱えようとも、株主に投資金額以上の負担を求めることはありません。
これはつまり、「投資する割合や金額」の決定をしっかりしておけば、個人としての投資の最悪の損失額は自ずと制限できる、ということです。一番最初に、自分で自分の財産を全額ゼロにしない選択を行うことができるのです。
「節度を守れば」あなたの不安は実現しない
つみたてNISAは他の投資に比べると、比較的リスクコントロールのしやすい投資です。ここは投資家歴6年の筆者が順を追って説明しましょう。
★つみたてNISAで将来生じる損失額をコントロールする2つの方法
- 毎月の積み立て額を少額で始める(金融機関の最低積み立て額でも良い)
- 値動きの小さなバランスファンドを選ぶ
大きな失敗が不安なら、積立額は少額にして「小さく賭ける」
上述の通り、投資信託の損失は「投資額のx%」です。これってすごーく重要な話なんですが、なぜ重要かわかりますか??
そう、「投資額のx%」ってことは、投資額が少ないほど損失額は小さくなり、投資額が多くなるほど損失額も多くなるのです。つまりはこういうことです。
★株価が10%下落したとき
- 投資したお金が1万円の人は1,000円の含み損(※)
- 投資したお金が100万円の人は100,000円の含み損
※含み損とは、現在の評価額が投資額を下回る状態。この状態で売却すると損失が確定する
つまり、「つみたてNISAで将来失敗するのが不安だな」と思ったら、毎月の積み立て額を3,000円や1,000円程度に少なく抑えれば良いのです。
そもそも、あなたはつみたてNISAで毎月いくら積み立てようとしていましたか?
別に年間40万円の非課税枠を全て使い切らなくてもいいんですよ!
最初は最低額から始めたっていいじゃない
個人的には、最初は毎月100円からスタートでも良いとおもうんですよね。みんな、積み立て額が少額になるほど「意味が無い」と言い出すのですが、そもそも「資産形成を試してみた」というだけで結構意味があると思うんですよね。それで「これって良いな」と思ったら積み立て額を増やし、「やっぱダメ」と思ったら、100円の積み立てを止めれば良いのです。
大きな失敗が不安なら「値動きの小さい商品を買う」
積み立て額のほかに、値動きの小さな商品を買う方法もあります。これは以下の記事でも紹介しています。
★比較的値動きが穏やかになりやすい投資信託
- 三井住友・DC年金バランス30(債券重点型)(愛称:マイパッケージ)
- ダイワ・ライフ・バランス30
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド 4資産均等型
- JP4資産均等バランス
- 楽天・インデックス・バランス・ファンド(債券重視型)(愛称:楽天・バンガード・ファンド(バランス債券重視型))
ここに挙げた商品はいずれも「バランスファンド」と呼ばれる商品で、資産の一部を日本国内の債券(日本国債)に投資しています。一般に、株式の比率が大きくなるほど、投資信託の値動きは大きくなりますから、値動きの小さな商品を選ぼうとしたら、債券比率の多いバランスファンドを選ぶと良いのです。
「ネットでの取引が不安だな」と思ったら
ところで、つみたてNISAを始めるにあたって不安を感じている方の中には、「インターネットを利用した取引が不安だ。金融機関の窓口で相談したい」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。
結論から述べると、つみたてNISAはネット証券(SBI証券や楽天証券)以外にも、みずほ銀行や三菱UFJ銀行など、メガバンクや地銀で始めても大丈夫です。というのも、つみたてNISA対象の投資信託は、どの金融機関を利用しても購入手数料が無料なので、「銀行で始めると損をする」ことがないからです。
別に銀行で始めてもいいと思いますよ?
実際、統計ではつみたてNISA利用者の約半数な銀行につみたてNISA口座を開いています。インターネット上は主に楽天証券利用者の声が大きいですが、実際にはそうとは限らないのですね。
なお、銀行でつみたてNISAを始めるデメリットもありますので、これは別の記事で紹介します。
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まとめ
- つみたてNISAでは、投資したお金を全て失うことはない。借金を抱えることもない
- つみたてNISAで損失を抑える方法は、そもそも積み立てる金額を少額にする。もしくは、値動きの小さなバランスファンドを選ぶ
- つみたてNISAは銀行で始めてもよい
というわけで、つみたてNISAを始めることに不安を感じているなら、バランスファンドに少額で積み立ててみてください。そして、合わないと思ったら、いつでも積み立てを解除してください。
つみたてNISAは周囲の人たちと競うものではないので、ほんと毎月500円とかでも良いんですよ。もっと気軽に考えてみてほしいなと思います。
まあ、どうしても不安でダメなら、つみたてNISAよりも「じぶんの積立」みたいな商品を選ぶのも一興ですよ。
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